調査対象地区の樹林地の状況および周辺環境を紹介します。神明の森みつ池」は東京都緑地指定地区および世田谷区特別保護区に指定され、良好な樹林地環境を維持しています。斜面および谷戸部を樹林地が覆い、林内の数カ所に位置する湧水が湿性植物群落を形成しています。
斜面林の高木・亜高木層には、クマシデ、コナラ、クヌギなどの落葉広葉樹(二次林:かつての薪炭林)が優占しており、低木層にはこれらの幼樹のほかにアオキ、シラカシ、ヤツデ、シュロなどの常緑樹広葉樹が見られます。
林床にはキンラン・ギンランをはじめとした23区内では貴重な植物が生育しています。湧水からの流れの周辺にはセキショウが大きな群落を形成し、ハンノキなどの湿性植物も生育しています。また、水路内にはゲンジボタルのほか、トビケラ類、カワゲラ類など清涼な水質の指標となる種や、河川上流部・渓流部などで見られるような水生昆虫類も多数生息しています。
本地区は制限つきサンクチュアリとなっており、一般には開放はされておらず、良好な生態系が維持されています。

小田急線から北西側へ約250〜300メートルにわたって連続する、クヌギ、コナラ、シデ類などを中心とした落葉広葉樹林です。崖線上部には、アカマツの高木も点在しています。

みつ池内の谷戸の中央を湧水が流れており、その周辺には草地が広がっています。ここでは、任意採取、地表性昆虫類の採取、ライトトラップ調査などを行いました。

草地ではスイーピングによる任意採取を行い、樹木ではビーティングによる任意採取を実施しました。写真中央奥には、ライトトラップ用の天幕が確認できます。